パラアーチェリー・江口舞さんに聴く(2)〔追記あり〕

omura 2017/11/17

前回からの続き

 

「笑顔で舞い、嵐を呼ぶ女」江口舞さんに聴く(2)

 

------  いろいろあっての、24時間テレビでの登山だったんですね。

 

「なぜか6月に転機がくるんですよ。突然連絡が入って。私もわからないんです(笑)そのお話をいただいたのも6月でした。担当者の方と直接お会いして決めました。

 

山かあ・・・という感じでしたね。義足の面で不安はあったのですが、このような機会があるのなら やってみようかなと。

 

その時はタレントさんと登るかも?という程度だったのです。『誰と登りたいですか?』と聴かれて、『ジャッキー・チェン』と。 さすがに無理、と言われました(笑)」

 

 

------ (笑)ジャッキー・チェンは江口さんの世代ではないでしょう。どちらかと言えばお父さんお母さんの…

 

「そうですね(笑) 小学校2年のときに『香港国際警察』を観たんですよ。それを観て、顔がドンピシャで好き!アクションもすごい!と思って」

 

 

------  でも、「ジャッキーちゃん」(そっくりの物真似タレント)が出てきて。 

 

「ツイッターで見てると、仕事が増えたみたいです」

 

 

------ いい嵐も呼んでます(笑)。 結果、イモトアヤコさんと登山することに。

 

「あれはホントにサプライズでした。もうビックリしてしまって」

 

 

 

------ 登山中、当然ながらツラかったことも多かったかと。

 

「やはり普段の生活とは違いますからね。きれい好きなのでお風呂などの日常生活ができなかったのは大変でした。義足は、最初に具合が悪くなったときにサポートをいただいて、角度調整で楽になりました。あと、中継では緊張してしまって。イモトさんに任せて にこにこ笑ってました」

 

 

------ とても緊張しているようには見えなかったですけど、登頂して気持ちに変化は起きましたか。

 

「いやあ、頂上まで登って、眼の前に広がる壮大な景色を眺めてから、自分のしていたこと、思っていたことって小さかったんだなあと。今でも自分のなかの芯は変えられないところはありますけど、気持ちが大きくなりました。

 

これまで優先座席に座っていると、『お前まだ若いやろ』と、強い口調で言われることもありました。エレベーターで満員になったときも、私の見た目が若いというだけでガンガン押されたり、『お前降りろよ』と外へ押しやられてしまったり。そんなことも度々で。

 

でも、登山を終えてからは、堂々と対応できるようになりました。義足が見えるくらいの七分丈のパンツでも通勤してました」

 

 

------  どこか気持ちが開放された。

 

「それでも、義足が見えなかったのか、最近でも電車のなかで同じように言われることもありましたけどね。お気づきになられてから、謝られたことがありましたが。

 

まあ、『しんどいときはしんどい』と 逆に言えるようになりました。障害に対してどこか弱気でひた隠しにしていたことを、強気になれるようになったというか」

 

アーチェリー江口舞さんに現在の心境を聴く(2)

 

 

------ 自分のなかでの気の持ち方が強くなったんですね。なかなか聴けない話をありがとうございます。Twitterで応援してくれる人も多いですよね。

 

「フォロワーさん、どんどん減ってきてますけど(笑)、それでもずっと応援してくれる人たちが少しでもいらっしゃるのは心強いです」

 

 

------ ところで、今、練習場が近くにないとか。

 

「コーチがいらっしゃる岸和田まで行っています。平日は家で素引きという練習をしてるのですが、本格的な練習場所があればいいなあと。いつも移動時間がかかるので」

 

 

------ いろいろ他にもやってみたいことが多いようですが、今後のアーチェリーとしては。

 

「そうですね、他のことも挑戦したいのですが、今後さらに本格的に練習を積んでいきます」

 

 

 

------ そのあたりのタイムスケジュールはできてるのですね(笑)

 

「はい(笑) それはしっかりと」

 

 

------ 今後のご活躍を期待しています。お忙しいところ、今日はありがとうございました。

 

「ありがとうございました!」

 

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追記)

24時間テレビという大きな番組に出演された直後は、注目度も高くなって大変なこともあったかもしれません。が、そのような心配もさらりとかわすかのように、「自分の芯を持つ」という姿勢で進もうとする江口さんの姿に刺激を受けた次第です。

 

個人的にも身内に障害のある家族がいる者として、感動のみを追求する雰囲気には、いろいろ考えさせられることがあります。家の外にも出て行けないという人も少なくないことも承知しています。

 

メディアから伝わるイメージ以外に、江口さんにどのような状況があったのかを知りたい意味もあり、深く突っ込んだ部分もあったかもしれません。それにも素直に応じ、お答えいただいたことに感謝申し上げます。今後の益々のご活躍を期待しています。

 

また、障害のある方に対しての姿勢・課題をどのように解決していくのか、あらためて考えさせられているところです。

 

なお、11月18日・19日には「第15回共に生きる障がい者展」(主催:大阪府、大阪府教育委員会、(社福)大阪障害者自立支援協会)が、堺市の国際障害者センター(ビッグ・アイ)において開催されます。

「障がい者の自立と社会参加の促進をテーマとするとともに、府民に障がいや障がいのある人を正しく理解してもらうことを目的とした」イベントで、様々な角度から焦点をあてた内容となっています。

 

大阪府:

「ともいき 第15回共に生きる障がい者展」を開催します!

http://www.pref.osaka.lg.jp/keikakusuishin/syougai-info/tomoiki15.html
 

 

ともいき 第15回共に生きる障がい者展

 

(おおむら)

 

 

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