「今どきの結婚、女性の社会参画、『もしも』のために」

omura 2016/06/03

(by miyabi )

5月から「男女共同参画社会づくり講座」(全7回)が始まっています。第2回「今どきの結婚、これからのお墓について考える」が先日行なわれ、聴講してきました。

 

講師は、関西大学人権問題研究室委嘱研究員の源淳子先生。前半の「今どきの結婚」では、「家制度」や「戸籍法」などの民法を抜粋したレジュメに沿って講演されました。「芸能人が結婚したら "○○さんと○○さんが入籍" って、ニュースになりますよね」という前置きから、戸籍の話題へ。

結婚といえば、昔は夫の家の戸籍に入る、つまり「入籍」することでした。しかし現在は、家制度がなくなり、民法では「夫婦は(省略)夫または妻の氏(=個人の呼称)を称する」と定められています。つまり夫婦で「新しい戸籍を作る」ということになります。

「学生の中には『男性(夫)の戸籍がもともとあって、それに入るものだと思っている、だから女性(妻)側が名字を変えるのは当たり前だと思っている』と勘違いする学生もいるんです」と源先生。「入籍」という言葉は今でも使われていますが、結婚に使う言葉としては、現代では意味が違っているといえます。

 

さらに夫婦別姓や、民法における再婚規定、ドメスティック・バイオレンスなどさまざまな問題を挙げられ、講演が進みました。

なかでも興味深かったのはジェンダー・ギャップ(男女平等)指数について。これは、世界経済フォーラムが毎年公表する、四分野(①経済活動の参加と機会 ②教育水準 ③健康と生存 ④政治への関与)における、男女平等の度合いを示す指数ですが、2015年の報告書によると、日本は101位/145ヵ国中だったそうです。前年より順位が上がったとはいえ、北欧諸国が上位を占めており、「真の先進国と呼ばれるためにも、社会保障や、女性の労働環境など、諸国から学ばなくてはならないのでは」と持論を展開されました。

 

 

後半は「これからのお墓」について。

昨今、家族形態の変化(核家族化、おひとりさま)に伴い、お墓のありかたも多様化しているようです。お墓をたてる以外に樹林墓地や、納骨堂、永代供養など、さまざまな形が選択されるようになりました。「墓のことで親の遺志と子どもの考えが一致せず、親子関係がギクシャクした」という友人の事例を挙げられ、「大切な人の最期を、その人自身や回りにいる家族や知人がどうしたいのか、当事者が元気なうちに話し合っておくべきではないでしょうか」と問いかけられました。

また別例では、親の急死で何から手をつけていいか分からず、突拍子もない行動に出た友人のお話。 「人間は突発的なことが起きれば、順序立てて行動できなくなるもの。やはり日頃から『もしも』のことを想定しておくべきでは」と、先生は危機管理意識の大切さを述べられました。他にも関東と関西における骨壺の大きさの違いや、ホスピス医療に携わる医師の本をご紹介されるなど、どれも興味深く聞くことができました。

 

あっとういう間に講座終了の時間となり、「今日はいっぱい喋ったので、のどが渇いた」と、源先生。講座の間、一口も水を含まれることもなく講演してくださったようで、先生の人となりが垣間見られたように思いました。充実した講座で、聴講生のみなさんも聞き入っていたように思います。

最後に少し先生とお話できたので、「両親が元気なうちに先々の話をしたいが、デリケートな話題なので聞きづらい。何か上手く聞ける方法があれば教えてください」と質問。

それに対して「いきなり本題に入るのでなく、ご両親の若い頃の話題を交えながら、さりげなく聞いていけばいいのでは。人は先のことより昔のことの方が雄弁になれるものだと思います」とお答えをいただきました。家族とは何か、生きるとは何かを考えさせられた講座だったと思います。

 

今後の講座については、柏原市Webサイト「男女共同参画社会づくり講座前期」をご覧ください。ご興味のある講座があれば足を運んでみられてはいかがでしょうか。

 

 

協賛