明治の鉄道トンネル内で読書やワークショップを楽しんでもらおうと、柏原市にぎわい観光課と市立図書館が共同で「ハロウィン読書会」を開きました。読書週間にちなみ、ハロウィン前の10月30日、子どもたちとその保護者計25人が参加(内、子どもは14人)しました。
会場は大和川河川事務所管理の亀の瀬7号排水トンネル。この奥には、地すべり対策工事中に発見された明治時代の鉄道トンネル「旧大阪鉄道亀瀬隧道(ずいどう)」があり、煉瓦でできた文化財として現在も保存されています。
▲明治時代の旧大阪鉄道亀瀬隧道(ずいどう)をライトアップ
この企画は、7月の子ども見学ツアーが緊急事態宣言のために中止となったことから、当時の参加予定者へ呼びかけられ実施されました。そのため、はじめに大和川河川事務所によるトンネル説明も。
この日は好天で暑いくらいの陽気でしたが、トンネル内はちょっとひんやり、薄暗い。そのような空間でスリルも感じさせる読み聞かせが、柏原市立国分図書館の司書二人によって行われました。
▲トンネル内で灯りをつかったおはなし会を
おはなし会のあとはワークショップ。亀の瀬周辺で取り除く必要のあった竹を再利用し、竹灯りづくりです。
▲自分で作った竹灯りがともると嬉しそう(※保護者の方から写真提供)
キャンドルも地元で採れた蜜ろう(ミツバチの巣から採れたろうを精製したもの)が使われています。それぞれの装飾でつくられた竹灯りに火がともると、子どもたちも驚きと楽しさで、気分も高揚しているようでした。
▲柏原でつくられた蜜ろうで灯りを
その後は、ひまわり号の本を自由に読んだり、竹を使った遊びなど、フリータイムを過ごして、土曜の午後を過ごしました。
▲ハロウィン仕様のひまわり号で本に親しむ
参加した保護者は、「初めてのトンネル見学でした。ランタンで照らされたトンネル内でのお話し会はとても幻想的で、いつもと違う空間でのお話しの世界に子どもたちは引き込まれていたようでした。自分の子どもは『広いなぁ』と思ったそうです。お話し会だけでなく、竹灯籠や竹ぽっくりも作って楽しめました」と楽しそうな声。
また別の保護者は「大人が楽しめますよね、ワインなど飲むのもいいかも」と笑顔で話していました。
▲柏原にある大和川橋梁なども掲載されている本を発見
柏原市にぎわい観光課では、「亀の瀬にある明治時代のトンネルは、日本遺産『龍田古道・亀の瀬』の構成文化財で、観光資源になると考えています。11月はe-BIKEの社会実験ツアー、20日には三郷町と共同でウォーキングイベント、竹灯りワークショップなどを、このエリアで実施するのでご参加ください」と、次の企画も打ち出しています。
(※おはなし会やワークショップの模様など、写真の一部を参加者から提供いただきました)