地元柏原のコーヒー焙煎による「チャフ」を用いた「コーヒー染ショートパンツ」。
すでにイイネットで紹介済のこちらの商品、一時は在庫切れになるくらいの売れ行きとなりました。製造元の九櫻刺子では発売以来、人気を博しています。
そこで今回は焙煎所の視点で「コーヒー染パンツ」を聴くため、チャフを提供した店舗のひとつ、柏原焙煎所(柏原市太平寺)に話を伺いました。
コーヒー豆を焙煎する前段階の「生豆」にするまでの工程は「精製」と呼ばれ、さまざまな手法があります。
収穫したコーヒーチェリーから皮と実を取り、水洗してから乾燥させる方法が「ウォッシュド」、収穫したコーヒーチェリーをそのまま乾燥させる方法は「ナチュラル」と呼ばれます。
▲手前がウォッシュドで精製された生豆。後ろにあるのはナチュラル
柏原焙煎所では「ナチュラル」と「ウォッシュド」の生豆を主に使用。同じコーヒーチェリーでも精製方法(発酵)によって味に違いが生まれます。
柏原焙煎所では、豆そのものの味を感じられるよう「ウォッシュド」をお勧めしていますが、発酵の度合いではフローラルやベリー系の味わいになり、多様な楽しみ方ができるそうです。奥が深いですね。
▲焙煎後のコーヒー豆。色づきも香りもコーヒーらしく
これらの生豆を加熱して煎るのが焙煎。色づきも香りもいい「コーヒー豆」に仕上げます。この焙煎の段階で生まれるのが「チャフ」と呼ばれる豆の薄皮(シルバースキン)なのです。
通常、チャフは不用物で廃棄されるもの。そのため「不用なもの、無意味なもの」の比喩として、この言葉が使われることもあります。
▲焙煎で生じたチャフ
このチャフに着目し、染めの素材としての再利用を考案したのが、株式会社九櫻 繊維事業部(九櫻刺子)でした。
道着もリメイク。武道衣のよさが最大限感じられ、180 度開脚できるカッティングと縫製によるパンツに、地元のコーヒー焙煎から出たチャフを染料の一部として使用したのです。
▲柏原焙煎所にも「コーヒー染ショートパンツ」が解説つきで展示されている(販売はしていません)
普段着使いもできるとして、柏原焙煎所店主の辰巳士朗さんも「自らの焙煎所から出た素
材が使われた丈夫なパンツなので、日常生活にも欠かせません」と満足げ。
株式会社九櫻の三浦正彦社長もこのたび柏原焙煎所を訪問。辰巳さんのコーヒー焙煎に興味深く耳を傾け、提供されたチャフを受け取りました。
▲柏原焙煎所店主 辰巳さん(左)よりチャフを受け取る株式会社九櫻 三浦社長(右)
なお、今回のショートパンツでは、柏原市にある「はちわれコーヒー」のチャフも使用されています。
株式会社九櫻 繊維事業部では、「この企画を機に、SDGsの観点から今後の商品開発を発展させたい」と、次への意欲を示しています。
武道衣の伝統で国際的にも注目されるなか、地域とのかかわりも大切にした商品を開発する株式会社九櫻。今後の展開も楽しみです。
九櫻刺子の商品は下記でお求めになれます。
● 九櫻刺子オンラインショップ
https://kusakurasashiko.shop-pro.jp/
● コーヒー染ショートパンツ
https://kusakurasashiko.shop-pro.jp/?pid=181586441
● 【武道衣から誕生】九櫻刺子ダブルニーパンツ!Makuakeでも展開中!
https://www.makuake.com/project/kusakurasashiko-20/
注)お盆休みのため、8月9日(金)から8月18日(日)まで発送はお休みとなります。
● 柏原焙煎所 のWebサイトは下記にて
https://kashiwara-roastery.kawachiya2332.com
営業日時:毎週木・金・土 各12時〜18時 (2024年8月時点の情報です)