社会の高齢化はさらに進み、高齢者やその家族が抱える認知症への悩みも深まっています。
関西福祉科学大学では、学部を越えた40人弱の学生グループが「五感対話Ⓡ法」というコミュニケーション法を活かし、「福科大オレンジ・プロジェクト(FOP)」としてさまざまな活動を学内外で行っています。
「五感対話Ⓡ法」は、同大学福祉創造学科都村尚子教授が進めるコミュニケーション法。
非言語的コミュニケーションである、「アイコンタクト」、「表情を合わせる」、「触れる」などを中心としたコミュニケーション法で、認知症の方に限らず深い苦しみを抱えた人への共感・受容をもたらすための方法です。
毎月一回、都村教授による勉強会や演習を実施。その上で、このプロジェクトの学生は、認知症カフェを運営しています。認知症カフェとは、高齢者施設の利用者と関わりや、認知症のお年寄りやそのご家族、地域の方などが気軽に集まって交流する場。
10月25日の第21回美葉祭のなかでも認知症カフェが開かれました。場所は柏原市の学びの文化財として永久保存されている立教館。送迎には自転車タクシーも使われ、学生が運転しています。

▲以前取材した自転車タクシーも健在。国分西のうえだサイクルがメンテナンスも
ここでは認知症の人やその家族が毎月30人程度参加。訪問した当日も室内があたたかな雰囲気で包まれるほど、笑顔があちらこちらから見られました。(プライバシーに配慮し、画像を加工しています)
運営の仕組みも整えられ、各グループで常に学生がコミュニケーションをとります。時には笑いも生まれることで元気になる人もいるそうです。
認知症への理解が得られるには、社会の多くの人が自分ごととして捉えられるかの課題もあります。受容される地域社会をつくるための地道な取り組みが、学生によって受け継がれています。
福科大オレンジプロジェクト Instagram
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