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パナソニック サイクルテック株式会社で 中高生が電動アシスト自転車の新たな価値を提案

パナソニック サイクルテック株式会社で中高生による電動アシスト自転車の新たな価値を提案

RESAS(リーサス)活用教育推進委員会主催「地域応援アイデアコネクト」の最終審査が、3月8日にパナソニック サイクルテック株式会社(本社:柏原市片山町)で行われました。

RESASとは、地域経済に関する官民のビッグデータ(人口・地域経済循環・産業構造・企業活動・消費・観光・まちづくり・医療と福祉・地方財政)を地図やグラフなどで分かりやすく「見える化」したシステム。

地方創生のさまざまな取り組みを情報やデータで支援するために、経済産業省と内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)が2015年より提供しています。

RESAS(リーサス)
https://resas.go.jp/

 

教育分野では、これらのデータを活用した探究学習、課題解決型学習として考える機会を作ろうと、2019年にはRESAS活用教育推進委員会が結成されました。

パナソニック サイクルテック株式会社で中高生による電動アシスト自転車の新たな価値を提案
▲パナソニック サイクルテック株式会社の会場とオンラインのハイブリッドで開かれた

 

同委員会では中高生を対象とした「地域応援アイデアコネクト」を主催。単なるアイデアコンテストとは違い、地域課題の解決へ向け、RESAS活用の分析によるアイデア実現をゴールとしています。

中高生にとって企業への提案は貴重な機会。その協賛企業として、パナソニック サイクルテック株式会社が手を挙げたものです。昨年に続き協賛2回目となる今回のミッションは、次のとおり。

「あなたが住んでいる地域 × 電動アシスト自転車」
あなたが住んでいる地域に新たな価値・サービスを創造せよ

中高生に期待する提案

  • 新しい電動アシスト自転車の機能、新製品の提案
  • 電動アシスト自転車を活用したサービス
  • 電動アシスト自転車が地域の人々の暮らしを豊かにする仕組み
  • 地域に電動アシスト自転車が広がる仕組み

 

並行して、パナソニック サイクルテック株式会社では探究学習サポート校を募集。出前授業やオンライン授業、オリジナル探究ワークシート・授業用スライドの提供も実施しました。探究学習活用のための電動アシスト自転車試乗会も。(下記動画は募集10校の内のひとつ)


▲パナソニック サイクルテック 探求学習サポート at 徳島県立脇町高校

 

そのような経緯を経て、今年度は6校7アイデアが選ばれ、最終審査となったものです。

パナソニック サイクルテック株式会社で中高生による電動アシスト自転車の新たな価値を提案
▲会場参加の敬愛高等学校(福岡県)によるプレゼンテーション

 

最終審査は、会場とオンラインによるプレゼンテーションのハイブリッド方式。

各学校が地域課題と実現へのアイデアを披露しました。それぞれの町の健康、まちづくり、子育て、交通問題、製品開発など、多彩な分野に。

審査員には、稲毛敏明 代表取締役社長をはじめとする役員・社員が加わり、プレゼンテーション後の質疑応答も活発に行われるなど、厳正な審査が行われました。

 

パナソニック サイクルテック株式会社で中高生による電動アシスト自転車の新たな価値を提案
▲オンライン参加の学校に語りかける 稲毛敏明 代表取締役社長(左)

 

グランプリに輝いたのは、オンライン参加の脇町高等学校(徳島県)「美馬の新たな足づくり!」。

同校は、徳島県美馬市の交通手段の少なさや運動不足のデータなどを課題とし、デジタル地域通貨やレンタル・サブスクなどのサービス、電動自転車ステーションの設置で、電動アシスト自転車の普及促進を提案。さらに、高校生としての役割を提示し、市や企業の協力も盛り込まれていました。

 

パナソニック サイクルテック株式会社で中高生による電動アシスト自転車の新たな価値を提案
▲脇町高等学校(徳島県)は美馬市の健康データから町の課題を割り出した

 

その上で市民・行政・企業にとってのメリット、環境への配慮が示されていたのが、高い評価を得ました。

 

準グランプリの高松商業高等学校(香川県)「EC表示SYSTEM」は、装着率100%をめざしたヘルメットの提案。電動アシスト自転車とBluetoothで連動し、右折左折、減速などの意思表示がヘルメットからわかるアイデアでした。身振り手振りを交えたプレゼンテーションも高い評価を得ていました。

パナソニック サイクルテック株式会社で中高生による電動アシスト自転車の新たな価値を提案
▲準グランプリ高松商業高等学校(香川県)のプレゼンテーションより

 

その他の入賞作品は下記のとおり。

エコモビリティ賞:敬愛高等学校(福岡県)「エコモビリティ:新機能満載な電動自転車」

ベストアイデア賞:浅江中学校(山口県)「光市で自転車事故を軽減!安全第一の電動アシスト自転車」

地域課題分析賞:脇町高等学校(徳島県)「高校生の私たちと子育て世代が過ごしやすい街を創造する自転車事業提案書」

グッドネーミング賞:倉敷市立工業高等学校(岡山県)「倉敷を健康に」

ベストマーケティング賞:鹿児島実業高等学校(鹿児島県)「電動自転車が変える渋滞の未来〜スムーズ・ライド・ソリューション〜」

 

パナソニック サイクルテック株式会社では、2022年の学習指導要領改訂により創設された「総合的な学習の時間」、「総合的な探究の時間」の趣旨に賛同し、中高生ひとりひとりが未来の創り手となれるよう、探究学習を通したキャリア教育のサポートを行っていくと、今後の方針を掲げています。

 

パナソニック サイクルテック株式会社で中高生による電動アシスト自転車の新たな価値を提案▲稲毛敏明 代表取締役社長と会場参加の生徒と記念撮影。手前はグランプリ校に贈られる同社のEZ