ファイト!! マルシェ&カフェ 松村 亜佑美 さん
柏原駅西口から直結のアゼリアビル3階に店舗を構える「ファイト!!マルシェ&カフェ」。木のぬくもりもあるカフェで、栄養を考慮したメニューを提供しています。店名の「ファイト」には「Fight」と「Phyto」の二重の意味があり、前者は「人に鋭気を与えるための声援」、後者はギリシャ語で「植物」を表しています。
「お客様の体を考える良き相談者」をテーマとしたカフェで、店長を担当する管理栄養士の松村 亜佑美さんに話をお聴きしました。(取材・撮影 2022年10月26日・27日)
カフェと食品、地域の特産品の
販売も手がける
ー ファイト!!マルシェ&カフェのお店の特徴を、まず教えてください。
当店は隣の「いぶきファーマシー(ひかり薬局)」の先生(薬剤師)がオーナーで、私たちはカフェのスタッフとして携わっています。オーナーの提案を前提にメニューづくりや食品販売を行なっていますが、メニューに関しては私たちが考えて調理しています。
あわせて、柏原のぶどうやみかんなど地域の特産物を使ったジャムなども製造し、「柏原のおみやげ」として地場産業の食品や加工品とともに販売しています。
カフェが勧める食品や加工品とともに、ぶどうや綿実油など地域の特産品が並ぶ
ー 以前はクリニックの集まる4階にありました。当時の流れも続いているのでしょうか。
3階に移転してからも常連の方々が来店されていますし、新たに会社員風の方も来られるようになりました。移転してからおかげさまで来店者数は増えました。席数が少ない(12席)のもあるのですが、満席でおことわりする場合もあって、心苦しいときがあります。
2020年12月にアゼリア4階から3階へ移転したあと客層や出入りに変化が起きた
ー カフェで人気のメニュー、あるいはお勧めのメニューは何でしょうか。
最もよく出るのは月替わりメニューで、お勧めしているのは「食べるスープ」ですね。単品でももちろん頼んでいただけるし、セットメニューにもしています。
おかずになるスープをいつも考えて作っていて、cookpad(クックパッド)にも掲載しています。「今週のスープは何ですか」とお客様の質問もよくいただくようになりました。
ー cookpadに載せたのはどなたの考えですか?
スタッフのひとりです。お客様のなかにレシピを知りたい人が増えてきて。だったら載せてみれば、というアイデアでした。おかげさまでアクセス数が多く、提案してくれたスタッフには感謝しかありません。
ー cookpadが来客の動機になることもありますか。
ご来店は、InstagramやLINEをきっかけに来られる方が多いです。注文時にこちらが説明していると「インスタで見ました」などと言われることがよくありますよ。
cookpad(クックパッド)での掲載ページ(https://cookpad.com/kitchen/43389475)
ー 最近パンも始められましたね。
店舗オープン時から在籍しているスタッフが産休でしばらく休暇を取っていたんですが、産休前に「パンシェルジュ」の資格を取っていたのです。
本人の産休が明けて仕事に慣れだした頃、せっかく資格を取ったのだから「パンを作ってみよう」と決めました。
ただし他のメニューもありますから、今のところ火曜日と水曜日のみの販売という風に曜日を決めてお出ししています。本当でしたら毎日ご用意出来るのが理想なのですが、それでもご好評の声をいただいています。(注:2022年12月のパン販売は繁忙期のためお休みです)
スタッフ全員のアイデアで
メニューを開発。ストーリーも設定
ー 毎月の「月替わりメニュー」は松村さんが考案しているのですか。
いえ、「食べるスープ」もそうですが、スタッフが交替して担当します。
シフトがあるので、スタッフ全員が集まれる機会はあまりないんです。だからメッセージグループも使ってアイデア出しや意見交換を行い、メニュー開発や写真撮影までスケジュールを組み立てて来月へ向かう、といった感じでしょうか。
月替わりメニューのひとつ「特製ロヒケイット(サーモンのスープ)風グラタン」。フィンランドの郷土料理をアレンジした。鮭には免疫機能アップが期待できるアスタキサンチンやビタミンEやCが含まれ、DHAやEPAは血行を促進する
ー 「月替わりメニュー」について、もう少しお聞かせください。
普通じゃないもの、お店らしさを出すために、当店ではルイボス、ヒハツ、シナモンという食材を組みあわせた「ゴースト」を販売する方針を打ち出しました。いずれも毛細血管の血流をよくする効果があります。この「ゴースト」を使って、現在ヨーロッパ料理を毎月提供しています。
ー メニューのテーマはヨーロッパなのですか。
実はお客様にはあまり説明できていないのですが、月替わりメニューには「ゴーストがヨーロッパをめぐる」という裏のストーリーがあるんです。ゴーストを使ったヨーロッパ料理を私たちが考え、その物語をオーナーがYouTubeで歌っています。
ゴーストにちなんだ親子キャラクターもいるんですよ。お父さんがルイボス、お母さんはシナモン、子どもがヒバーチ(ヒハツ)という名の「おばけ」(=「ゴースト」)が出てくるんです。
ファイトさんことオーナーのYouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCObXlwtaTTMrTJy4L4_K6yQ)。栄養や時世をテーマとした曲などが公開されている。柏原の歌もある
ー オーナーは弾き語りライブをカフェでされていますね。
メニューをテーマとした曲が生まれてくるんですね。私たちがつくるメニューをテーマに、オーナーが作詞作曲しています。
ー 栄養を考えるきっかけづくりになっているようです。
年齢も含め、幅広い層の方が来られています。必ずしも健康志向が先にあるお客様ばかりではないですね。
メニューをお見せして「こんな効果があるんですよ」と話すと、「あまり食べたことないから、じゃあそれお願い」みたいに。珍しいから食べてみる、というご年配の方もいらっしゃいますね。
→ 後編へ続く
(2023.01.02 追記)
後編でも記載しますが、このたび「ファイト!!マルシェ&カフェ」の公式Instagramが変更となりました。
公式アカウント
@fight_marche_and_cafe
(Instagramユーザーの方は、スマホでタップするとアカウントページへ遷移します)