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子どもたちが星空を楽しく学ぶ機会に。大阪教育大学で星空観察講座

大阪教育大学で星空観察講座

子どもたちに星空を楽しみながら学習してもらおうと、小中学生を対象とした 夏休み星空観察講座が8月10日(土)、大阪教育大学において開催されました。これは柏原市と大阪教育大学との共催で20年以上続いているもので、毎回人気の講座となっています。

 

今回のテーマは「月をはさんだ土星と木星」。今年(2019年)8月のこの時期、地球からは月と木星、土星が接近(土星は12日から13日にかけて最接近)しているように見えます。あわせて夏の星空の知識も深めてもらおうと、松本桂准教授と大阪教育大学天文学研究室の皆さんが中心となって企画されました。

 

大阪教育大学で星空観察講座

大学の講義室に、定員一杯となる70名の子どもたちと保護者の皆さんが集まり、まずは今回のテーマである木星や土星の特徴を学習。「木星の形はきちんとした球形ではない」「土星の環はほとんど氷のかけらでできている」など、子どもたちも積極的に答えつつ、興味深く学んでいる姿が印象的でした。

また、8月13日夕方を中心に「ペルセウス座流星群」の動きが活発となるため、流星群についての知識も。「今年は満月が近いため明るすぎると見えない」「彗星から発生する塵(ちり)が発光(プラズマ)する」「放射点を見つけるためにはカシオペア座を目安に」などの説明がありました。

 

大阪教育大学で星空観察講座

 

30分ほどのガイダンスのあと、3つのグループに分かれて行動。

内容は、プラネタリウム、星空に関するワークショップ、そして実際の観察です。

プラネタリウムは、天文同好会によるエアドーム式のもの。遮光性が高く、何も点灯しなければ中は真っ暗に。そのなかで東西南北の星空を映し出し、解説をしていただきました。

 

大阪教育大学で星空観察講座

主に、夏の大三角と呼ばれる「はくちょう座のデネブ ・ わし座のアルタイル ・ こと座のベガ」の説明。あわせて七夕伝説にあるベガ(織姫)アルタイル(彦星)、そして天の川について解説していただきました。

 

ワークショップでは、天文学研究室の方によるクイズ形式での授業。星の知識を楽しく学んでもらおうと、手を挙げての三択問題(四択も)。

 

大阪教育大学で星空観察講座

問題は、太陽と地球の距離(約1億5000万km)や季節ごとに見える星空の名称、星座の名前など。さらにはロケットの飛ぶ仕組みを、エタノールとボトル式空き缶を使って実践していただきました。

進めるうちに子どもたちも高揚してきて、どんどん解答していく講座室の様子が興味深いものでした。

 

最後は、実際に天体観察を。大阪教育大学C棟にある最も高い地点まで登ります。

まずは屋上において、小型屈折望遠鏡を用いた月と木星の姿を。今回は天候に恵まれ、月の輝きもきれいなものでした。

 

大阪教育大学で星空観察講座

さらに上へとあがると、今度はいよいよ口径51cm反射望遠鏡による天体観察へ。ドーム式の屋根のなかに巨大な望遠鏡が設置されています。ひとりずつ順番に覗き込むことに。環のある土星の姿を実際に見ると、大人も子どもも思わず声があがります。

 

大阪教育大学で星空観察講座

 

19時から始まった講座も、あっという間に2時間が過ぎ、21時で終了。松本先生からは「今回は天候がよく、いい環境で観察できました。毎回人気のある講座となっていますので、地域の皆さんが天文学にふれるきっかけを今後もつくっていきたいと考えています」と、締めくくられました。

 

大阪教育大学で星空観察講座
▲大阪教育大学 松本 桂 准教授(左)

 

かしわらイイネットでは、春の時点から取材の申し入れをしており、今回主催者様のご好意により、講座に同行させていただきました。広報かしわら8月号でも天文台に関する紹介がなされていますので、あわせてお読みください。ありがとうございました。