茨木市にあるJR総持寺駅自由通路をアートギャラリーにする事例を聴く「anyアート99トークセッション」が11月7日、柏原市立市民プラザ6階会議室で行われました。
このトークセッションは9月にも行われていて、今回で2回目。前回は1回目でもあり「アートでまちづくり」というテーマから、柏原の町にあるアートを掘り下げ、そこから意見を出しあうという内容でした。
2回目となる今回は茨木市で活動する稲垣さん、藤本さんをお招きし、まずは実際の活動事例を聴く内容。新しく駅ができるにあたり、自由通路におけるギャラリーつくりが始まったきっかけから現在、さらにその他の活動など、多岐にわたるものでした。
自由通路という公共空間をギャラリーにするためには、お話していた以上の議論や信頼関係の構築(自治体・鉄道会社)など、さまざまな苦労もされているのだろうと想像してみたり。
実際、自由通路での清掃活動、日替わりで担当制とした空き店舗の利用、建築中の文化ホールの防護壁に言葉を並べる「市民参加型のアート」を実施するなど、ハードだけでなくソフト面での活動を多くされていることが把握できました。それらを統合して「市民の心の中にアートの心をつくっていく」と強調されていました。
だからと言って行政の型にはめず、「世の中の多様な作品を並べる」ことを常に考えている、とも。(もちろん行政側との議論は常にされているのでしょうが)
2つめの事例として、藤井寺市の空き室の多いマンションで芸術活動を行う学生の報告もありました。通学路付近にある立地から、子どもたちが自然と寄っていく姿がありました。「巻き込む」という言葉は好みではありませんが、いろんな人が参加したくなる空気が、自身にとって勉強になりました。
その後の出席者からの意見にもあったように、お二人はいわゆる「アートディレクター」(定義はいろいろあるようです)という存在であり、もし「アートでまちづくり」というテーマで進めるのであれば、公・民どちらにも話ができるディレクター(プロデューサー)的な人が存在が必要なのだろうとも、感じました。
(おおむら)
※3つ目の事例の「nowhere kashiwara」については実際に訪問したこともあり、別途記事にします。
帰宅途中、柏原駅自由通路にあったデイサービス利用者による作品展示を。現在の社会的な状況の影響で作品展示もできづらくなっているそうです。
なお、12月4日〜6日まで国分のふれあいステーションで、any アート主催による作品展示会が開催されます。そちらもご覧ください。