週末になるとイベントがやってくる。新型コロナの5類移行以来、行動制限のないイベントが柏原のみならず、各地で開かれるようになりました。
イイネットでは「イベントカレンダー」なるページを自ら整理する意味で作成しています。随時更新するうちに、土日が行事ごとで埋まるのを目の当たりにしてきました。開催時間も重なるとなかなか取材も大変。スタッフ不足の現状では選ぶことになります。
それでも、月1回(毎週第2日曜)開催の「をかしわらマルシェ」は、少しの時間でも足を運んでおきたいマルシェです。
自身も今年は「100年つむぐ葡萄とワインの記念祭」に携わるようになってから、月1回マルシェを継続する工夫と労力にあらためて気づかされました。出店者の協力も得て、その時々の季節感も演出されています。
▲へちまきゅうりの「キッチンうらら」にて
▲タイヤの廃材を再利用したツリー。夜には点灯も
とは言え、「をかしわらマルシェ」は非日常のイベントではありません。普段の生活で開かれている市(マルシェ)。多忙な日々を過ごしても、ふと気づけば第2日曜がやってきて、足を運べばそこにある。モノにある背景を知ることで、販売者と顧客のコミュニケーションから新発見を得られるのが嬉しい。
▲ネスト園芸部ではみかんの販売も
12月の「をかしわらマルシェ」では、かねおく農園(直売所は国分東条町)が初めて出店していました。当然シーズンオフですから、ぶどうを販売するわけではありません。
それこそ、「何を販売してるの?」です。尋ねてみると「ぶどうの綿菓子」!
農園のデラウェア、シャインマスカット、ピオーネを綿菓子用に加工した材料でつくられているのです。
▲かねおく農園にて。ぶどうの素材たっぷりの綿菓子が大きくなっていく
50半ばのおじさんが人前で綿菓子を食べるのは勇気がいります。が、思わず注文しました。柏原ならやはりデラウェア。
園主自らつくる綿菓子は、見る見るうちにふんわり大きくなっていきます。はいと渡され、どこから食べたらいいのかわからないまま頬張る。それがもう、しっかりしたデラウェアの味だから驚きです。
▲綿菓子をツリーに重ねてみた図
かねおく農園では会員制で育てたぶどうからワインを醸造。そのワインがGI(地理的表示)認定を受けたニュースを知っていました。が、このような別の加工品も開発していたとはつゆ知らず。大きな発見でした。
初出店に限らず、発見は多くありました。中でも新鮮だったのは、和菓子司草月の「餅pizza」。
▲和菓子司草月にて。餅pizzaに興味津々
地域との連携も重視された11月の「かたしもワイン祭り」では即完売。取材があとになったので味わえなかった「餅pizza」にめぐり会えました。餅でピザって不思議な気もしますが、意外なほどハマって旨い。ワインが飲みたくなりました。
▲和と洋の融合「餅pizza」
▲釉薬と土の相性でそれぞれの色。「陶工房ツチイヂリと」にて
▲イエロー・ライン・プロジェクト「河内かしわらわたの日」の参加から販売へ。ここ・こっとんにて
町はクリスマス。正月へ向けて華やかな時間が流れています。
今年のイイネットは大きな変化もあり、秋のイベントラッシュで瞬く間に過ぎた一年でした。ようやく落ち着いてきたところ。来年は町の日常をもっと伝えられるよう、取材活動にじっくり腰を据えていきたいと考えています。それが本来の役割かと。
次回のをかしわらマルシェは1月14日(日)。さて、来年はどんな発見があるのでしょう。楽しみです。(※一部修正しました)
2012年に「かしわらイイネット」を設立。地域の情報発信をはじめSNS講座講師、各種講座の主催も担う。趣味は音楽、天然石探しなど、いずれもロック。