「ものづくりの世界を目の当たりにし、新しい世代へと継承する架け橋」にと、企業と若手クリエイターとのコラボレーション展示「FRONT」が、11月3日〜6日に行われました。主催は閃(ひらめき)とワンダーラスト合同会社。
会場の大正通りネストにあるアーキペラゴと呼ばれる空間を中心に、ものづくり企業や事業者の製品展示や事業内容を紹介(FRONT SHOWCASE)。若手クリエイターや学生の展示も実施されました(CREATORS BOOTH)。
▲アーキペラゴ2階から会場を見下ろす
初日の3日にはオープニングレセプションとして、NOWHERE KASHIWARAを会場にトークセッション(PALETTE TALK SESSIONS)を開催。今回出展した事業者やクリエイターなどの公開トークが6つのテーマで繰り広げられました。
そのなかの1つ、「ものづくりクロストーク〜閃クリエイター×柏原のものづくり」では、古町にある岡田染工場の岡田元さん、東条町に本社工場を構える株式会社ヤスオカの安岡直樹さんが登壇。
▲PALETTE TALK SESSIONSの一場面
輪郭の際立つ染め方の印染め(捺染)を行う岡田染工場では、今回のために学生との交流やワークショップを実施。それぞれが手法の一端を学び展示し、岡田さんの手からはデザイン案をもとに閃の手ぬぐいが生まれました。
二代目店主の岡田元さんは印染めを応用した新たなオリジナルブランド「百印染(HIYAKUINSEN)」が計画中であること、またグラフィックデザインの考え方にもふれ、機動戦士ガンダムのザクも例に、輪郭の描き方や完成するまでの姿勢についても語りました。
▲ザクの前に「百印染」の文字。Instagramを用いたデジタル表現のコラボレーションも
株式会社ヤスオカは圧延機と呼ばれる金属加工の機械の製造販売が主力ながら、併せ持つレーザー加工も評判。その技術を披露する目的で、自治体マンホールを忠実にデザインした「チタン製ミニチュアマンホール」も製造しています。
代表取締役社長の安岡直樹さんからは、バイクのマフラーや昆虫のタマムシの色を引き合いに、細かなレーザー技術による発色は着色ではなく、構造色(反射によって見え方が違う色)であると説明。「小さい色の集まりのため、原色よりパステルカラーの表現がしやすい」という特徴も述べられました。
学生とのコラボレーションによる製品(写真上)は、11月20日に同社が出展予定の東京ビッグサイトでの「デザインフェスタ」でも展示されるそうです。
アーキペラゴを使った展示ではクリエイターによる空間デザインも行われ、独自の様相で各製品や制作物が披露されているのも、来場者の目を集めていました。(以下、最終日に撮影したものを)
▲手ぬぐいCHILL
▲株式会社ヤスオカ
▲岡田染工場
▲INSIGHT(社外秘ローカルフリーペーパー)
▲クリエーターによる出展も
最終日の11月6日には、印刷用カラーを素材としたカードゲーム「いろいろイ〜ロ」の体験会、「かしわら手ぬぐいWEEK」による手ぬぐい展示、フードではnook(お酒とモクテル・通常店舗)、スパイスに特化した「スパイスラボ柏原」による出店もありました。
▲ひとつひとつに細かな説明も添えた手ぬぐい展示(かしわら手ぬぐいWEEK)
▲印刷用の色CMYKを用いたカードゲーム「いろいろイーロ」
▲レシピやスパイスの説明も惜しまず提供。スパイスラボ柏原による「ジャスミン茶豚のオーバーライス」と「柏原みかんのクラフトコーラ」
▲写真は生ビールだが(汗)、柏原初モクテル(ノンアルコールのカクテル)が楽しめるnook(ヌック)は常時ネストで出店
▲11月5日のフードではSVAHA(スワーハ)の出店も
主催の「閃」では今後も同様の企画を実施し、その取り組みに引き続き注目してほしいとしています。下記リンク先も参考にしてください。
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2012年に「かしわらイイネット」を設立。地域の情報発信をはじめSNS講座講師、各種講座の主催も担う。趣味は音楽、天然石探しなど、いずれもロック。