「自ら考案した健康食を、学生がプレゼンテーションによって披露する」というお話をいただき、12月12日(水)に足を運んできました。訪問先は、関西福祉科学大学健康福祉学部福祉栄養学科。
「健康食レシピコンテスト」と銘打ち、教員の方々はもちろん、栄養学科の全学年から学生200名ほどが講義室に集まっていました。司会進行も学生によるもの。
「健康的な生活のために『栄養と食』の視点から人を支える」というテーマを掲げる同学科では、このような学生参加型のコンテストも実施されています。今回で第二回目。この日は公開による二次審査でした。
栄養学科による健康食とあって、応募カテゴリは「野菜」「減塩」「低エネルギー」「鉄」「カルシウム」の五要素。例えば、野菜が一人あたり含まれている量であったり、減塩の具体的な状況など、それぞれの具体的な内容が各教員の方々から五段階で点数がつけられます。
これらのカテゴリを選択した上で考案し、一次審査を通過した学生8名がそのレシピを披露しました。タイトルは以下のとおり。
- 「ツナとしらたきのチャプチェ風サラダ」
- 「鮭とあさりのホワイトスパゲティー」
- 「オーブンで簡単タンドリーチキン」
- 「鮭と小松菜のシチュー」
- 「鶏むねのおろし漬け」
- 「ポパイのおやつ(カルシウム春巻き)」
- 「和風レタスロール」
- 「あさりと厚揚げの煮物」
- 「おからとさつまいものカラフルマフィン」
- 「マヨネーズで減塩!チキンのオーブン焼き」
レシピには各材料、作り方はもちろん、野菜の総量や栄養分の数値、調理時間までが細かく記載されていたのが印象的でした。
それらひとつひとつの発表に、審査員である教員の方の感想が加えられ、聴き取る他の学生の皆さんも熱心にメモを取る姿がありました。
▲ひとつひとつに講評が加えられる。
▲真剣なまなざしでメモを取る学生も。
筆者自身は、先週柏原市にある小松菜畑(減農薬)を見学していたため、鉄分豊富な小松菜を使ったレシピに注目しました。(あと、「ポパイのおやつ」というネーミングも・笑)
そのような学生のなかに紛れるように、同大学の八田武志学長も出席。
▲八田武志学長からも学生にエールを
「私にも個人的な嗜好があるなかで、栄養のバランスを考えた今回のレシピから私自身が発想するものもありました。今後もこのようなレシピをどんどん考案していただき、社会のために役立ててほしい」と感想が述べられました。
締めくくりのあいさつとして、同大学 峯松正敏 福祉栄養学科長からは、
「福祉栄養学科はこの大学の建学の精神である『感恩』(人はさまざまな恩恵のもとで生かされ、感動と感謝の心を大切にする)から、「活き活きとした学び」が学生を変えるものと考えています。今回のコンテストもその一環であり、夢と未来のある研究を重ねていただきたい」
と、スライドを交えての説明がありました。
▲今後の計画を説明する峯松正敏 福祉栄養学科長
さらに福祉栄養学科においては、このような学びを広く発信するため、今回「ふっかの健康食ラボラトリー」というWEBサイトを立ち上げられました。ここには健康食をテーマとしたレシピの公開、コラムが随時掲載され、TwitterなどSNSでの発信も独自で行われています。
今回のコンテストにとどまらず、今後も独自の発展的な計画もいくつか準備されているところで、具体的な内容となった際には、かしわらイイネットでも取り上げていきたいと考えています。
なお、今回のコンテストの最終結果については、2019年2月に発表されることとなっています。