市内の3分の2が山間部といわれる柏原。この豊かな自然にある筍(たけのこ)を掘ってその味覚を楽しむイベントが、青谷地区で開催されました。
まずは、集まった参加者で筍堀りの体験。あいにくの雨でしたが、険しい道のりをくぐるようにして、とある竹薮のなかへ。
無数に生える竹のなかは、ひっそりとした空間。時折鳥のさえずりも聴こえてきて、心も洗われるような情緒の感じる場所でした。
「名人」と呼ばれる地域の方のご指導のもと、実際に皆で「筍掘り」を体験しました。
筆者も実際に掘ってみましたが、これがまたコツがいるんですね。筍それぞれによって掘る深さを考えたり、根元から掘り起こす角度、向きを考えながら作業していくのです。
実のところ、個人的には初めてだったものですから、悪戦苦闘しながらの筍掘りとなりましたが、面白い体験となりました。皆で力をあわせて採れた、たくさんの筍が並びました。
1時間ほどの作業を終えて、青谷ゴルフガーデンに移動。その2階をお借りして、今度は筍を味わう昼食会となりました。
筍のほか、青谷地域の方々が普段大切に採集されている食材を用いて、柏原の野菜ソムリエ真野敏子さんによって考案、つくられた料理が、テーブル一面にズラリ。筍のほかにも、タンポポの茎を使ったものも。山菜を使ったジャムについては、地元の「ぱん処ちどり」で味の合うパンを選んもらい、一緒にいただきました。
そのバラエティ豊かな構成、工夫された料理に舌鼓を打ちながら、地域の新鮮な味覚を楽しみ、笑顔がこぼれている皆さんの様子が印象的でした。
地域で採れた新鮮な自然の食材を楽しむ。現在、さまざまな地域において、地元ならではの食堂や、ツアーなどの企画がありますが、今回のような野外での作業、食を楽しむ取り組みを体感すると、柏原でも何か可能性を感じるようなひとときでした。
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【料理説明】
野菜ソムリエ真野敏子さんによる、柏原・青谷の自然にある食材をつかった料理です。真野さんから、直接コメントをいただきました。
▲〔アサリと大根ご飯〕
大根がたくさん入っていて、糖質をセーブできる、ダイエットメニューです。旬のアサリのダシで美味しく炊き上げます。
▲〔筍入り、中華おこわ〕
筍は中華料理によく使われますが、中華おこわに入れてみました。
▲〔筍ご飯〕
よくある筍ご飯に薄揚げも入れコクを出しました。
▲〔鯵と筍の姫皮に柚子胡椒あんかけ〕
筍の柔らかい姫皮と鯵のサクサク感に、柚子胡椒のピリ辛をアクセントにしました。
▲〔筍の炊き合わせ〕
筍、蕗、椎茸を炊き合わせました。椎茸のダシとカツオダシで煮含めます。
▲〔タンポポの煮浸し〕
タンポポの苦味を少し残しつつ、カツオダシで煮浸しにしました。
▲〔山菜ジャム〕
イタドリ〔スカンポ〕でジャムを作りました。2種類、実はジャムを焦がして失敗からできた焦がしジャムと、焦がさないで作ったジャムです。普通に炊いただけだと青臭くなりますが、隠し味を入れました。
▲木の芽のドレッシング
オレンジのコンフィチュールに木の芽の香りが入ったドレッシングを作り、サラダにしました。
▲ご飯のお供に蕗の葉っぱで、佃煮を作りました。30分かけて、じっくり作ります。