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さまざまな人の関わりで「つむぐワイン」が完成。リユース瓶を使用

つむぐワイン

柏原市のぶどう畑で、企業や福祉事業所などが収穫作業に携わって醸造されたワインが、このたび完成しました。その名は「つむぐワイン」。

完成直前の12月10日に、これまでの「振り返り会」がカタシモワインフード株式会社で行われました。(※12月25日 写真など追加更新)

出席者は、大阪ワイナリー協会からカタシモワインフード株式会社、ぶどう農家(至田さん、西尾さん、山下さん)、アグリパートナー制度で収穫支援を行った日本たばこ産業株式会社八尾支店と新田ゼラチン株式会社、「農福連携」(農業と福祉事業所をつなぐ取り組み)による収穫作業をまとめた一般社団法人エル・チャレンジ、ぶどう農家のサポートを行った大阪府、JA大阪中河内柏原営農センター、柏原市産業振興課など。

ぶどう収穫振り返り会

大阪府中部農と緑の総合事務所から、「例年に増して季節の進み方が早いなか日程調整をしつつ、皆さんのご協力で何とか収穫を行うことができた」と、今年の真夏、7月末から8月にかけて行われた収穫の報告がありました。デラウェアの総収穫量は約5トン。

出席した農業生産者から

「今年の夏は猛暑と多雨で露地栽培の難しさをあらためて思い知った」「収穫可能なぶどうの説明にやや時間が取られた」などの苦労とともに、「皆さんの支援と連携のおかげで短時間での収穫ができた」と、感想が述べられました。

また、生食用とワイン用ぶどうの生育に関する違いについて、意見交換も行われました。

ぶどう収穫振り返り会
▲農家の皆さんから率直な感想や発言があった

 

アグリパートナーの2企業からは、

「想像していた以上に大変ではあったが、楽しく収穫ができた」

「社員同士のコミュニケーションをはかるのに最適だった」

など、暑いなかで苦労しながらも皆でやり遂げたという感想。

ぶどう収穫振り返り会
▲収穫に携わった日本たばこ産業株式会社八尾支店(左)と新田ゼラチン株式会社(右)

 


福祉事業所の取りまとめを行った一般社団法人エル・チャレンジ担当者からは、独自でまとめたアンケート資料を提示した上で、収穫作業には大阪府内から6事業所の参加したことを報告。

「自ら判断できるように収穫するぶどうの見極め方を学びたい」

「さび取り(傷んだ粒を取ること)が楽しい」

という事業所の感想があったことが述べられました。

ぶどう収穫振り返り会
▲一般社団法人エルチャレンジ(右)から報告

 

また、ラベルに使うイラストが7つの福祉事業所から46の応募があり、そのなかから、富田林市にある「わくわく富田林」利用者の作品が選ばれたことも報告。そのイラストには多くの人びとの顔が描かれています。

 

つむぐワイン
▲公募で集まった46のイラストをすべて確認した

 

「つむぐワイン」の名前は、「遠い過去から受け継がれているたくさんの大阪の文化や産業を1 本1 本の糸と捉え、その中の一つである『ぶどうとワイン』の糸を将来に向かって多種多様な「みんな」で紡いで行きたいとの願いを込めて」命名されました。

 

つむぐワイン
▲リユース瓶を用いているため、同じ白ワインでありながら見た目の印象が異なる

 

辛口の白ワインはアルコール度数は12度。フレッシュな香りとキレのある酸味が特徴で、そのため酸化防止剤を抑えることができました。温野菜のマヨネーズディップやオイルパスタ、トマト煮、湯豆腐などにも合うそうです。

リユース(再利用)瓶を使い、限定462本の販売となっています。。

 

つむぐワイン
▲福祉事業所からの公募作品をもとにデザイン会社によるラベルを

 

担当したデザイン会社によると、「つむぐ」という単語と選ばれたイラストから1本の糸をイメージし、人と人がつながっている姿を表現。顔が並んだ作品を背景に、SDGsも意識したラベルを考案したそうです。

 

なお、大阪のワイン(ぶどう酒)は2021年6月30日、国税庁から「酒類の地理的表示に関する表示」(GI)が認められました。単に大阪で栽培されただけでなく、ぶどう品種や生産工程の基準を満たしたワインだけが「大阪」の名称使用が可能となっています。

(参考:国税庁)
・酒類の地理的表示
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/chiriteki.htm

・地理的表示「大阪」生産基準
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/chiri/210630_osaka_besshi01.htm

つむぐワインも柏原市の契約農家で栽培されたデラウェアであり、製法などの確認後「大阪産デラウェア」として承認され、販売となりました。

 

つむぐワイン G1大阪
▲大阪の地理的表示(GI)のマークも施されている

 

農家の高齢化や耕作放棄地を課題とするこのプロジェクトは、今年で終わるのではなく継続で実施していく方針です。その糸をさらに強く、長く紡ぐためにも、まだまだ活動の幅を広げていきたいとしています。