猛暑続きだった今年もようやく落ち着き、体の動かしやすい季節となりました。
高齢者にとっては健康増進も気になるところ。9月29日には「50歳からの脳トレ体験会 オーディオブックを聴きながら、運動をしよう!!」と題した、健康ウォーキングのミニイベントが行われました。
これは、今年6月29日に包括連携協定を結んだ柏原市と株式会社オトバンクが主催したイベントで、会場の柏原市役所会議室には25人の市民参加者が集まりました。
▲穏やかな口調で丁寧な解説の重森教授と、ユーモアあり笑顔の絶えない千葉さんの快活なトークも
特別講師に関西福祉科学大学保健医療学部の重森健太教授を迎え、さらにゲストとして元マラソン日本代表の千葉真子さんも「1日耳活大使」として来場。(トップ写真は冨宅柏原市長と上田渉株式会社オトバンク会長とともに)
重森教授はかねてより「脳を活性化させるトレーニング」を研究し、「デュアルタスク(二重課題)」と呼ばれる、複雑な脳と身体の動きを連動させるトレーニングを推奨しています。
前頭葉(意欲をもつことや、計画を立てて行動することに影響)の血流を活性化させる
ツールのひとつして、オトバンクのオーディオブックも有効であると、共同研究によって明らかになっているものです。
▲オトバンクのオーディオブック。タブレットやスマートフォンで聴くことができる
重森教授からは運動が脳に与える影響として、「脳血流を活性化」「血管を強くする」「神経細胞を増やす」という3項目があげられ、有酸素運動による脳の海馬への効果などを解説。
その上で、「AをしながらBをする」というデュアルタスク(「運動」と「認知」)の課題が有効である、と説明がありました。
具体的には「しりとりをしながら足踏み」「計算をしながらウォーキング」など。会場内でもゲストの千葉さんとともに、参加者が「じゃんけんしながらのウォーキング」などを実践しました。
▲右手と左手でじゃんけんの勝ち負けを考えながら足踏み
さらに、オトバンクの「きのこ会議(著・夢野久作)」を聴きながら、画面指示によって、足の動く方向を前後左右に変えながら足踏み。話に多数出現するきのこの名前を覚えておく、という運動でした。
皆さん複雑な動きに戸惑いながらも、トレーニング後にはきのこの名前を次々に解答。それぞれの記憶しているきのこの名前が異なっているのも興味深いものでした。
▲準備体操もしてからウォーキングを
後半は、市役所前大和川河川敷公園の広い場所でウォーキング。千葉さんが先導し、ここでは「蜜柑(著・芥川龍之介)」を聴きながら。
千葉さんからは「背筋を伸ばして歩幅を広めに、全身で動きましょう」とアドバイス。さらに健康習慣を継続させるコツとして、「楽しみながら、できる限り運動・睡眠・食事のバランスを取ってください」と答えていました。
▲千葉真子さんの指導でウォーキング
皆さん汗をかきながらのウォーキングとなりましたが、参加者のひとりは「友人に誘われて参加してみました。最初は不安があったが、運動にも勉強にもなって楽しい時間でした」と感想を述べていました。
なお、11月17日(金)には、「重森教授に学ぶ 健康ウォーキング講座 ~森林コース~」も開かれます。柏原市役所から横尾地区を抜け、JR河内堅上駅をめぐるコース(定員20人)。
「わいわい健康大作戦」(柏原市健康づくり課)
http://www.city.kashiwara.osaka.jp/docs/2014081800303/
10月23日現在、まだ空きがあるそうです。ウォーキングに関心のある方は柏原市役所健康づくり課(TEL.072-920-7381)まで問い合わせてください。