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今となっては不思議な石が玉手山には隠れている? 【柏原石おこし(4)】

現代では不思議な石が玉手山には隠れている?
▲礫岩

 

玉手山公園の地質を柴山元彦先生(自然環境研究オフィス)に見ていただこうと、同公園の南入口から登っていきました。

ここには二上山などがかつて噴火した時期の石もありますが、さらに古くの時代と思われる礫岩(写真上)や砂岩、チャートなどの堆積岩が多く見受けられます。それをきちんと把握しようとお招きしました。

 

現代では不思議な石が玉手山には隠れている?
▲砂岩

 

このきっかけは、公園管理に携わる方が口にした、「ここの石は丸いのが多くて、もしかしたら元々海や川などの底やったんと違うかなぁ」との一言でした。

 

柴山先生によると、このあたりの地質は20年ほど前に大規模な調査が行われ、断層の影響で隆起した大阪層(古大阪層)などの地層が判明しているものの、一部でその後の火山灰や火成岩などが複雑に入り混ざっている、とのことでした。

 

現代では不思議な石が玉手山には隠れている?
▲むき出しの地層(山の下、南入口付近では古大阪層の礫が多数ある)

 

 

隆起したとは言え、山なのに海や川にあるべき堆積岩がある、玉手山の自然がどのような土壌から生まれているか、不思議な気になりました。もう少し勉強してみたいと考えています。

 

現代では不思議な石が玉手山には隠れている?
▲玉手山遊園地時代、昆虫館のあったあたりでしょうか。ほとんどチャート(放散虫などの海の微生物などが固まった石)だと診ていただきました