Gourmet

「南部屋」の看板を親子3人で守る。うまいもん南部屋が再スタート

うまいもん南部屋

 

緊急事態宣言で日常生活が制限され、柏原市内でも多くの店舗や企業が苦境に立たされています。

そんななか、また別の理由で厳しい現実に向き合いながらも、明るい雰囲気で営業しているお店があります。平野にある「うまいもん南部屋」です。

 

うまいもん南部屋

 

「うまいもん南部屋」は、マスターの巧みな技と繊細さのある味わいにファンの多い創作料理店でした。そのマスターが脳梗塞で倒れたのが、今年に入って直後のこと。店を休み、これから先が見えない状況に突然陥ってしまいました。

 

「お店がなくなると、お父さんが帰ってきた時に悲しむから居場所を守りたい」

 

子どもたちのそんな一言が、お店を手離すことまで考えていた、現在の店主さん(マスターの妻)の背中を押しました。

 

マスターと同じ味を出せないのは心苦しいが、親子で「南部屋」の名前を守る。馴染みのお客様にも励まされてメニュー開発の日々が続き、3月にはランチから再開の運びとなりました。

最初は長女の娘さんと二人での切り盛りに、5月からはパティシエをしていた次女さんも加わり3人でお店を営業しています。

 

うまいもん南部屋
▲暖簾はマスターが気に入って選んだ色に変更

 

 

現在は緊急事態宣言中でもあり、ランチのみの営業。ランチは「お肉料理」「お魚料理」、ふたつ合わせた「欲張り料理」、「煮込み料理」など。お肉やお魚のメニューはその時々で変わります。(※アルコールの提供はありません)

マスターが書き記していたレシピにも助けられ、だしなどは鰹や昆布でしっかりと。

 

お肉料理
▲お肉料理。この日は綿実油で揚げたひと口カツ定食(※緊急事態宣言中、アルコールの提供はありません

 

 

ランチにデザートもありますが、13時からカフェタイムも設定しました。スイーツは主にグルテンフリー。小麦粉アレルギーのお母さんを考え、米粉などを素材にしたケーキやタルトを作ったのが、そもそもの始まり。

白砂糖を使わず、甜菜糖やはちみつ、みりんなどで甘みをつけています。3人の力を合わせての発想と工夫が、現在のメニューづくりとなっています。

 

あまなつのタルト
▲あまなつのタルト

 

苺のヨーグルトプリン
▲苺のヨーグルトプリン・ベリーソースかけ(苺は終わりかけだそうです)

 

「3人で始めたばかりで行き届かないところがあるかもしれませんが、お客さんに私たちの料理やスイーツを楽しんでもらえたら」と、明るい雰囲気が印象的な南部屋の皆さんでした。

 

うまいもん南部屋
▲マスターとともにみんなで記念写真

 

 

店名 うまいもん南部屋
場所 柏原市平野1-12-5
TEL. 072-947-9696
Web・SNS  Instagram
マップ
営業時間 ランチ11:30〜L.O.14:30
カフェ13:00〜L.O.15:30(16:00まで)
定休 日曜・月曜・臨時休業有