News

宿泊・不動産事業者の視点で、学生が地域活性化を考案。 町歩きや山林見学とともにプレゼンも

宿泊・不動産事業者の視点で、学生が地域活性化を考える。 町歩きや山林見学とともにプレゼンも

柏原の緑地、山林、まちづくり施設をフィールドとし、学生を対象とした合宿が5月18〜19日に開かれました。参加者は農林や建築・都市などを学ぶ大学生や大学院生6人。京都や兵庫から参加した人も。

主催は大正通りポケットにあるゲストハウス Bed&Bicycleと、柏原市を拠点とし、古民家リノベーションや森林も所有する不動産賃貸の有限会社橘地所。

具体的には、学生自ら町の中小事業主の視点に立って、1泊2日の行程で柏原の地域活性化を考える内容でした。町並みのフィールドワーク(見学やヒアリングで情報を集約)や「オガタの森」と呼ばれる森林にも入りました。宿泊はBed&Bicycle。

 

宿泊・不動産事業者の視点で、学生が地域活性化を考える。 町歩きや山林見学とともにプレゼンも
▲大正通りからの見学を経て鐸比古鐸比賣神社前まで。高尾山付近をめざす

 

初日はフィールドワークを実施。天候に恵まれ、半日かけて町を歩き、「オガタの森」と呼ばれる森林をめざします。

大和川や了意川とともに栄えた地場産業、旧奈良街道や古くから残る街並みなどの説明を受け、高尾山付近にある「オガタの森」へ。奥深い山に入るのも苦労した人もいましたが、無事フィールドワークを終了。晩食はBed&Bicycleに移り、皆でバーベキューも楽しみました。

 

宿泊・不動産事業者の視点で、学生が地域活性化を考える。 町歩きや山林見学とともにプレゼンも▲大正通りから柏原市の山林部まで到着

 

見聞した内容から、二日目(19日)には森林を用いた地域活性化のアイデアをまとめます。それぞれプレゼンテーションを実施しました。

町や森林の感想として「小商いの事業者が多い」「大正通りポケットからオガタの森への距離を感じた」などが挙げられ、その上で地域活性化のアイデアを披露。

「有料会員制で森林学習を実施」「木材を取り扱う初心者にも親しみやすい企画」「植樹から伐採までの体験」「木材を使ったものづくり体験や草木染め」とさまざまな意見が出されました。

宿泊・不動産事業者の視点で、学生が地域活性化を考える。 町歩きや山林見学とともにプレゼンも
▲フィールドワーク翌日に考えたアイデアをまとめたプレゼンも

 

中には「をかしわらマルシェとも連動し、オガタの森の木材から加工した製品を会場に設置する」など、森林を町の身近で感じてもらうアイデアも。

タイトな日程にもかかわらず、PowerPointを駆使して発表までまとめた学生にとっては学びとなり、主催者も学生による斬新な企画を受け止め、場合によっては協働で事業を推進するきっかけにもなりました。

合宿の全行程を終え、学生からは、

「事業の持続性や利潤を生むスキームの構築についてあまり深く考えたことがなく、苦労した」

「事業主の視点からまちづくりについて考えたことがなかったので、事業の経済性と地域活性化を両立できる方策を検討するのが大切と感じた」
などの感想が寄せられました。

 

宿泊・不動産事業者の視点で、学生が地域活性化を考える。 町歩きや山林見学とともにプレゼンも
▲江戸時代に大和川の向きが変えられた地点も見学

 

主催者のひとつである有限会社橘地所では、

「森林や地域活性化などの課題を通じて、中小企業や個人事業主としての働き方や考え方に興味を持ってもらうことを趣旨とした」と説明。

そのうえで、異なる専門分野を学ぶ参加者同士が交流し、事業や地域に対する関係人口の増加になるよう、今後もこのような企画を実施していく、としています。

 

※プレゼン以外の画像提供:有限会社橘地所、Bed&Bicycle