今回も「100年つむぐ葡萄とワインの記念祭」に出店する柏原市の夢工房くるみ。ここではぶどうの紫色をしたメッセージカードづくりを作業に取り入れています。手づくりの紙すきによるものです。
色の素材はカタシモワインフード株式会社から提供された、ワイン用に搾ったぶどうの皮（果皮）。この日はメルローとブラッククイーンの在庫がありました。ワイン通ならよくわかる品種ですよね。これが紙の素材に使われているのです。
▲この日あったのはメルローとブラッククイーン。冷蔵保存されていました
工程）
１）果皮に混ざった軸や種をすべて取り除いたあと煮出す。これが染料液に。
２）紙の材料は利用者が回収した紙パック。ごみがまざらないように取り除きながら、細かく切って水を入れたミキサーにかける。
３）どろっとした状態になるのでここで先の染料液と混ぜて、紙すきができる状態に。
４）ここから木製の枠で丁寧に水を切る
５）アイロンなどを用いて残ったものをしっかり伸ばす。その後、じっくり乾燥させるとできあがり。
各作業ごとに利用者の得手・不得手、その日の体調を職員が考慮しつつ、分担しての作業となっています。中には「これなら任せて！」と得意にしている利用者もいて、楽しく作業できる雰囲気づくりを心がけているのも印象的でした。
こうしてできたメッセージカードは夢工房くるみの販売品のひとつとなって、売上代金はすべて利用者の工賃（給料）として支払われています。ぶどう色のカードを見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。
※2022年4月取材のSNS用記事をもとに再構成しました。
2012年に「かしわらイイネット」を設立。地域の情報発信をはじめSNS講座講師、各種講座の主催も担う。趣味は音楽、天然石探しなど、いずれもロック。
