SDGsをカードゲームで楽しみながら学ぼうと、かしわらイイネットでは「SDGs de 地方創生 in 柏原」を10月9日に行いました。
SDGsとは、2015年9月国連総会で2030年までの行動計画として定められた、17の「持続可能な開発目標」。
※「持続可能な開発目標」(国際連合広報センター)
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/sustainable_development_goals/
これらの課題解決へ向けた計画が世界的に行われ、日本では昨年「SDGsアクションプラン2020」も提示されています。
今回は「SDGs de 地方創生」公認ファシリテーター川辺友之さん(株式会社パーシヴァル代表取締役)にお越しいただき、まずは身近にあるSDGsの具体例(食やジェンダー、環境など)を挙げ、実際の製品なども示していただきました。
▲川辺さんからマイボトルの製品はもちろん、それを取り巻く社会の動きも説明。
そのあとはカードゲームへ。参加者は19人。
カードゲームは、SDGsに挙げられた17目標が地域の課題解決として落とし込まれ、より身近な「自分ごと」として考案されました。
「アゼリア村」と名付けられたまちで、SDGsをもとにした役割や目標が与えられます。
自治体の具体的なアクション(プロジェクト)が記載されたカードを用いて、行政・市民のプレイヤーが資源(人や資金)を募って進行。
ひとりひとりの結果が、まちの状態として「人口」「経済」「環境」「暮らし」の4指標(写真上)で表されます。
5からスタートし、制限時間内にプロジェクトを進めると数値が増減。何もしなくても人口減となり、アクションによってはマイナスになることもあるので、そのあたりが簡単ではないところ。現実にもある話ですね。
例えば、筆者の場合は市民の立場で、SDGsの9番「産業と技術革新の基盤をつくろう」を5点以上高める、という目標が与えられました。それに伴うプロジェクトが手元にあるのか考え、見合った資源(人・資金)を探し、揃えば実行。
実行してみて、どんな収益があるのか(当初は見込み額しかわからない)、まちの4指標にどのような影響を与えるのかが、その後にわかる仕組みです。
スタートすると参加者全員がそれぞれの役割に基づいた交渉など、活発なやり取りが行われました。
(※新型コロナ対策で全員マスク着用、消毒液設置、ドア開放の状況で実施しました)
資金面では行政役の担当者とも交渉しなくてはなりません。
達成可能なプロジェクトで実行、他に存在する(誰かが持っている)プロジェクトや資源(人)がわかることも。回転の早い人はどんどん解決。
実際の交流が深まる仕掛けもありました。途中から新たな役割(目標達成度をパソコンで示す人、仲介役)も出現。後半は全員による助け合いが生まれてきたのが印象的でした(筆者はほとんど助けられていました・・・汗)。
結果、今回のアゼリア村では全員が目標をクリア。その上、5からスタートした4つの指標が大幅にアップしてゲームは終了しました。
その後、グループ討議で今日の内容を振り返り、お互いの気づきを話し合う作業も。最後は川辺さんのまとめで終わりました。今回の結果はこれまで実施したなかでも上位のレベルだそうです。
実際の課題解決ではそう簡単には進まないでしょうが、達成感で終わらず、どのようなプロジェクトが障壁になるのか(プロジェクト自体の成功度、その後の人口や暮らし、長期的な視野に立てるかなど)も感じられたように思います。
さらに、イイネットとしての持続性とは何か、何の目的で誰のために実行するのか、そのために必要なことは何か、あらためて考えさせられたひとときでした。例えば、カードにあった「IT農業」とか新鮮に映りました。(考え方として)
新型コロナ対策のため、参加者の方々にはご不便をかけた点もあったかと思いますが、川辺さんはじめ皆さまのご協力があって終えることができました。わざわざ遠方からお越しいただいた方もいらっしゃるなど嬉しい話もありました。
そんな意味でも、さまざまなご縁があって、この企画ができたこと感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
(おおむら)