※この記事は 2012年3月29日に掲載したものです。
少子高齢化社会のなか、柏原市のオガタ通り商店会(井村則夫会長)が、商店街発「認知症サポーター養成講座」を、3月27日(火)清州老人会館において開催しました。
これは、医商連携の一環として、柏原市(産業振興課・健康福祉部)・柏原市医師会・柏原市社会福祉協議会・柏原市商工会の共催により、オガタ商店会の商店主を対象として実施されたものです。
オープニングでは、井村会長、柏原市産業振興課酒井課長からのあいさつに、イーゼル芸術工房の友情出演による生演奏も交え、柏原市医師会長である藤江博先生からもメッセージがありました。
実際の講座には、柏原市社会福祉協議会が全面サポート。
▲柏原市社会福祉協議会が全面サポート
認知症の基礎知識から、生活習慣による予防、認知症患者をサポートする 地域連携システム「さがしてねっと」の説明、 さらにDVDによる学習を行なったあと、最後にはロールプレイングを実施しました。
社会福祉協議会の職員扮する認知症のお客に対して、お店における接し方を、実技によって学んでもらう手法。それだけに、予想し得ない発言やふるまいに対して、受講者の皆さんは、時にはスムーズに、時には四苦八苦の対応。それでも、真剣に取り組まれていたのが印象的でした。
3パターンの実技の合間に、社会福祉協議会の職員からの助言、藤江先生より講評をいただくという、 よりきめ細やかで充実した講座に。
認知症の人には、「3つの ない 」(驚かせない・急がせない・自尊心を傷つけない)が重要であること、また、様子がへんだな(認知症の人かな)と感じたら、「3つのない」を基本とした早めの対応をし、徘徊など状況を悪化させないよう未然に防ぐことが大切である、と説明がありました。また市や地域(中河内・南河内)を越えた連携も必要とのこと。
普段の仕事を終えた、午後8時開始という遅い時間帯だったのですが、密度の濃い内容に、あっという間の1時間半でした。
商店街の活性化として様々な活動が全国的に実施されるなか、 ここ柏原でも、商店街内のつながりをもって主体的に始められたこと、 かつ福祉・医療との連携によって実施されたことは、意義深いものがあります。
今後は地域住民にも受講の対象を広げていきたいとあって、その展開が期待されるところです。