Report

柏原から世界へ視野を。柏原ライオンズクラブ60周年で安藤忠雄氏講演会

安藤忠雄氏講演会

柏原ライオンズクラブが創立60周年を記念して、11月26日に建築家安藤忠雄氏の講演会を実施しました。会場のリビエールホール大ホールは2階まで開放される程の反響で、幅広い世代の聴衆が席を埋め尽くしました。

安藤さんは客席後方から登場。二度の癌を患ったとは思えないほど終始アグレッシブ。持ち前の話術で聴衆の笑いも誘いながら、建築空間の設計に関するこれまでの経験談を中心に語りました。

海外での見聞や自らの建築物をスライドで示す形で講演が行われました。「好奇心を持ち、創造力を養ってほしい。面白いものに興味を持つと好きなら自然と覚えていく」と最初に自らの考えを説きました。

アートでまちづくりが行われている香川県直島では、地中美術館も設計。「アクシデントにおける判断力が大切」「自らの意欲を見せると他から意欲が寄せられ、新たな空間が生まれた」と、エピソードを交えながら語りました。

 

建築家安藤忠雄氏 講演会

 

最近、大阪市北区で話題の「こども本の森 中之島」は、カーネギーの影響(公共図書館を自費で建設)で建築。企業から協賛金を募り、河川組合との交渉も行って完成に至りました。さらに「こどもが飛び出したら危ないので、建物前の国道を広場にしていただいた」とも。

 

最後に、毎日一万歩歩いて夕方はジム通いなど、日々の過ごし方も披露。「二度の癌で内臓のない自分ができるのだから、健康な皆さんならもっとできる。柏原から大阪、日本、世界と視野を広げてほしい」と、聴衆にエールの言葉を送りました。

地球温暖化の問題、世界の紛争の話題もあり、当日の書籍販売の印税はウクライナへ贈られることになっています。