創立125周年を迎えた岡村製油株式会社が、自社の綿実油を用いて揚げた天ぷらに合うワインを発売。3月18日(土)、そのお披露目となる「一番搾り綿実油で揚げた天ぷらとプレミアムワインの会」が自社工場および直売所コットンハウスにおいて行なわれました。
このプレミアムワインは、同じ柏原市にあるカタシモワインフード株式会社醸造によるもの。百年の伝統ある両企業がタッグを組んで、新たな柏原産(かしわらもん)の商品開発となりました。
当日は、工場見学と食事会の二部構成による内容。
第一部では、岡村製油株式会社保田さんから、綿の持つ力および綿実油がつくられる工程の説明とともに、実際に工場内における製造工程の見学の案内もあり、同社の事業について詳細な説明がありました。
参加者は用意された綿の実(コットンボール)に手で触れ、綿実油が使われたマヨネーズの試食も。
かつて河内木綿が栄えたこの地域で、綿の種から工夫を重ねた搾油が行われ、その上質さを実感する説明に聴き入りました。アンケートによる消費者の声も紹介。
さらに、綿のあらゆる部分を使い尽くし、農産物やガーデニングの天然有機肥料として珍重されている綿実油粕などの事業についての説明も。
通常は実施されていない工場見学もこの日は体験。大量の綿から専用の機械を用いて大規模な搾油が行なわれている状況や、密閉された室内における衛生管理の徹底(見学者も衛生服を着用)も認識することとなりました。
第二部では、直売所コットンハウスに場所を移し、天ぷらワインとともに「天ぷら」の食事会。腕をふるったのはカタシモワイナリー醸造部で料理人でもある林さんです。
林さんは料理人としての経験があり、カタシモワインフード株式会社のワインに魅せられ転職。現在は醸造部門に所属され、「ワイン食堂」などのイベントも随時開催されています。
「和食とワインが寄り添うように近づいてきた」という林さんのアイディアとともに、綿実油から新鮮な野菜の味わいが引き出されたお料理を堪能しました。
冒頭、岡村製油株式会社 岡村博光社長から「今年で創業125年を迎えた当社の伝統ある綿実油の上質さを、皆さんに実感していただければ嬉しく思います」と挨拶。
続いてカタシモワインフード株式会社高井利洋社長からは、「私も工場見学をさせていただき、あらためて岡村製油株式会社の綿実油が柏原の宝物だと実感しました」と述べられました。
林さんが工夫を重ね、様々な食材を中心としたコース料理は天ぷらがメイン。一番搾り綿実油(最も質のよい綿実油)の軽さはもたれもなく、さくっと食べられる食感があり、素材の味わいが引き出されているのが印象的でした。
カタシモワインフード株式会社からは、今回お披露目された「天ぷらワイン」はもちろん、有名なたこシャン、堅下甲州、山ソーヴィニヨンなども愉しめるラインナップ。「和食とワイン」の新たな味わいに、皆さん舌鼓を打ちました。
▲天ぷらワインのラベルは、岡村製油株式会社のクラシカルなデザインを採用(作成は酒加賀屋 藤井さんによるもの)
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この日のおしながき(一部写真掲載)
・ほおずきと苺
・ホワイトアスパラガスとヤングコーン
・よもぎ麩の田楽
・菜の花に鯛の昆布茶〆
・蛍烏賊と独活
・桜海老と若ごぼうのかき揚げ
・ふきのとうとパルメジャーノ・レッジャーノ
・ブルスケッタ二種
・筍と海老、モッツアレラの春巻揚げ
・鰆のアーモンド揚げ 山菜のスープ
・湯葉あられ揚げの天茶漬け
・綿実油を使用したシフォンケーキ
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途中で河内音頭も披露されるなど、食事会は終始和やかに進められ、様々な意味で笑顔のたえないイベントとなりました。
これまで「柏原ぶどうドレッシング」の開発もありましたが、伝統ある百年企業の新たなコラボレーションによって、柏原ならではの味覚のひとつとして、さらに大きな広がりが生まれました。
※料理画像の一部を他の参加者の方からお借りしました。ありがとうございました。