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柏原森学生[モリガク]がスタート。学生が森林活用に提案と実践へ

柏原森学生[モリガク]がスタート。学生が森林活用に提案と実践へ

地域の森林を守り、資源の循環をつくるために学生に関わってもらおうと、柏原森学生[モリガク]がこのたび発足。その任命式と顔合わせが6月11日、柏原市役所大会議室で行われました。

大阪教育大学と関西福祉科学大学から7人の参加申し込みがあり、そのうちの3人が任命式に出席。冨宅柏原市長から任命の証書が手渡されました。

 

柏原森学生[モリガク]がスタート。学生が森林活用に提案と実践へ
▲冨宅柏原市長から任命証が手渡された

 

まずオリエンテーションとして、(株)地域計画建築研究所(アルパック)の中川さんから[モリガク]の説明があり、学生の提案や実践による具体的なテーマの検討、今年度のスケジュール(※1年更新、継続も可)などが示されました。中川さんはドイツでの留学経験があり、その後は日本各地での見聞を広め、現在の仕事に就いています。

 

柏原森学生[モリガク]がスタート。学生が森林活用に提案と実践へ▲アルパック中川さんよりオリエンテーション

 

次に柏原市産業振興課諸岡さんより「柏原市の森林の現状と課題」として、耕作放棄地の増加、手入れのないぶどう畑の竹林化、ナラ枯れ、特定外来生物(クビアカツヤカミキリ)による危機などの説明。また、市政モニターアンケートで「77%が森林に親しみを感じるが、一方で63%が森林に立ち入らない」と回答した結果なども提示されました。

 

柏原森学生[モリガク]がスタート。学生が森林活用に提案と実践へ
▲まずは自己紹介から。スタッフ含めた参加者全員で

 

最後に、学生同士の交流も兼ね、森林について知りたいことや活用の提案、今回の感想を出し合いました。今回出席した学生は英国への留学志望、特別教育支援専攻、日本への留学生などさまざま。それぞれの視点からの声が多数出ました。

 

「利益が出ないのが放棄となっていると感じた」
「安全・確保があれば参加しやすい」

「学生にとって、森にいたら楽しい、無意識に自然の大切さを見つけられるといいのではないか」
「学生ボランティアの現状を知りたい」

「竹への関心がある」
「森林所有者にとっては体力的な理由や高齢化があるのではないか」
「山のなかの古墳に関心がある」

「障害のある人でもリフレッシュできるような森であればいい」
「費用の問題が気になる」

「イノシシの生存数は?」(柏原市が年間約100頭と回答)
「柏原市以外の地域を越えたつながりはあるか」

 

など。

 

柏原森学生[モリガク]がスタート。学生が森林活用に提案と実践へ
▲学生から率直な感想や提案が続々と

 

今回の任命式には森林にかかわる市民団体の出席がなかったため、学生にとって実際に森林活動を認識できる機会としては、柏原市側の説明のみとなりました。

そのため、まずは森林と市民活動を体感しようと、今後は実際に現場を見学する機会も設けつつ、学生独自の話し合いでテーマを固めることに。これからの「モリガク」の充実に向けた取り組みを進めていくことになりました。