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しゃべって書いて『古くて新しい地図づくり』(2)

しゃべって書いて『古くて新しい地図づくり』

先週に引き続き、イイネットの取材ワークショップ「しゃべって書いて『古くて新しい地図づくり』柏原メモリーズ」、その二日目 を3月28日に実施しました。幸い天候もよく、町歩きとしても心地よい暖かさとなりました。

 

今回も講師に編集者・狩野哲也さん(狩野哲也事務所 http://kanotetsuya.com/)をお招きしました。狩野さんは、町の文化や風景の取材と発信、まちづくりの視点による地域情報の発信、自治体などが主催するイベントの広報、イベント自体のディレクションにも携わる方で、そのご経験から来る思考、発想など、今回もアドバイスしていただきました。

しゃべって書いて『古くて新しい地図づくり』
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柏原という町を客観的あるいは違った角度からみてもらう必要だという趣旨も、このワークショップにはありました。たまたま今回の参加者は柏原以外から参加した人たちが多く、そのことがまた前回とは違う内容となった点が興味深いところです。

 

例えば、柏原にあるポストを道行く人に尋ねてまわり、出会った人から教えてもらった場所へと移動。数珠つなぎのように繰り返すことで、それらの出会いから、相手がこれからどこへ行こうとするのか、柏原のオススメスポットはどこか、などを聴いてまわるという、テレビ番組にあるようなスタイルで町歩きをする人もいらっしゃいました。

 

しゃべって書いて『古くて新しい地図づくり』

また、他の参加者からのお話によると、柏原のオススメスポットを聴いてみると、なぜか自らの地元近辺ではなく他地域(柏原市内の)のお話になる傾向もわかりました。これは「照れ」の部分もあるのかも知れませんが、自ら居住する(働く)場所を地元以外のエリアと比較して、他地域の長所を見ていることを現しているのかもしれません。

 

となると、自分の居住する以外の柏原市内の長所をあげてもらうことで、また違った町のよさがわかってくる可能性を感じます。

 

ちなみに、私は今回清州にある喫茶店に足を運びました。店内が外から見えないので個人的には入りづらい雰囲気を感じていましたが、偶然お店に入る人と遭遇。 その人についていく形で入店し(笑)、コーヒーをいただきました。

 

初めての客でありながらコーヒー一杯でも他にサービスがあったりと、嬉しい発見。そこにいらっしゃるお客さんとの会話も楽しみながら、町に暮らす人たちにとっての生活のひとコマを体感してきました。

 

ピッコロモンド

今回私にはもうひとつ目的があり、それはこの地域にある「森脇町」という旧名。現在も町内会の名前として残っています。

 

ここのお店以外でも、商店街で古くから営業しているお店などで聞いて回ったのですが、「商店街より南のエリアが森脇町だ」という声はいくつも得られたものの、聞いて回った皆さん、その由来、いつから呼ばれていたか、などということは意外とご存じありませんでした。

しゃべって書いて『古くて新しい地図づくり』
▲ピッコロモンドのコーヒー。ゆでたまご いわゆる「にぬき」も

 

時間も限られていたため、そのあたりはちょっと消化不良となっていしまいましたが、これもまたなかなか面白い体験でした。

 

そのような楽しさを再集合してから皆さんでしゃべって共有、思いのほか盛り上がって、時間もいささかオーバー。皆さんそれぞれにいい出会いがあったことが、このような結果になったのでしょう。

 

どの町でも当然の話ですが、そこに暮らす「人」があってその町が存在していることをあらためて思い知らされた次第です。そのような人の想いをこれからも聞き取っていきたいと、私自身強く考えるようになりました。

 

同じ地域でも二回目はまったく違った内容となったこともあり、このような数々の口コミを地図に落とし込む作業は、今後もブラッシュアップしていきたいと考えています。

 

企画していただいた狩野さんには、違った視点で町の風景を切り取っていくことの大切さと楽しさを伝えていただき、感謝申し上げます。二回のワークショップそれぞれに参加された皆さま、お疲れさまでした。ありがとうございました!